胃カメラ検査
胸やけ、げっぷ、つかえ感、胃もたれ、上腹部の張り、みぞおちの痛みなどがある方は要注意です。
ピロリ菌と胃がん
日本人は胃のピロリ菌感染が多く、長い間ピロリ菌が感染した状態でいると慢性胃炎の状態となり、胃がんの発生するリスクが高くなると言われています。
ピロリ菌は飲み薬で治療(除菌)することができるので、早く治療すればそれだけ胃がんの発生リスクを少なくできます。
ピロリ菌の除菌には胃カメラ検査が必要です。
逆流性食道炎
年齢とともに食道と胃のつなぎめにある筋肉がゆるんでくると、消化液が食道に逆流して食道の粘膜を傷害します。
食べ過ぎ、肥満、早食いなども原因となります。
多くは薬で症状が改善しますが、ほかの病気が隠れていることもあるので検査を受けましょう。
当院では苦痛のすくない鼻から入れる細い内視鏡(オリンパス社製)を使用しています。
当院の特徴
- 内視鏡検査を受けられる患者様の負担を軽くしたい…そんな思いから当院では最新の内視鏡『SLIM SIGHT(スリムサイト)』を導入しました。胃カメラ先端の大きさはわずか5mmです。
- 当院では苦痛の少ない経鼻胃内視鏡検査(鼻からの胃カメラ)を導入しています。
検査の対象となる方
胃カメラ検査は早期の異常発見に効果的で、下記に該当する方は検査をお勧めします。
- 胃痛や胃もたれが続く
- 慢性的な胃の痛み、胃もたれ、または違和感が長期間続く場合、胃潰瘍や胃がんなどの病気が潜んでいる可能性があります。
- 吐き気や嘔吐がある
- 特に吐血を伴う嘔吐がある場合は、早急に胃カメラ検査を受ける必要があります。
食道や胃、十二指腸の異常が疑われます。 - 食欲不振や急激な体重減少
- 理由がはっきりしない食欲不振や体重減少がある場合、胃の中に何らかの異常がある可能性が考えられます。
- 便に異常がある
- 黒いタール状の便が出る場合は、上部消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血が疑われます。
- 胃がんやピロリ菌感染のリスクがある
- 胃がんの家族歴がある方や、ピロリ菌に感染している方は、胃がんのリスクが高いため、定期的な検査が推奨されます。
- 喫煙や過度な飲酒をしている
- 喫煙や長期間の飲酒は、胃や食道に負担をかけ、がんのリスクを高めるため、早めの検査がすすめられます。
- 治療後の方
- 過去に胃がん・食道がんの治療をされた方、ピロリ除菌後の萎縮性胃炎の方などは、検査を受けるのが望ましいです。
胃カメラ検査で見つかる病気
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 慢性胃炎(必要に応じてピロリ菌検査を追加します)
- 逆流性食道炎
- 胃ポリープ
- 食道がん・胃がん
- 食道・胃粘膜下腫瘍など
大腸カメラ検査
大腸がんは多くが大腸ポリープががん化したものです。がんになる可能性のあるポリープをがん化する前に切除することが大切です。しかし大腸ポリープはほとんどが無症状です。
大腸がんのリスク因子としては、年齢(50歳以上)、大腸がんの家族歴が挙げられます。そのほか、赤身肉・カロリーの高い食事・肥満・アルコールの大量摂取・喫煙なども要注意です。 当てはまる方は一度ご相談ください。
大腸カメラは必ずしも毎年行う必要はありません。一度検査して異常がなければ多くの場合は数年に一回で十分です。ポリープが見つかった場合は大きさ、種類、数に応じて次回の検査をお勧めします。_
便秘やお腹の張り、便に血が混じるなど、すでに症状がある方は早めにご相談ください。
排便の時に血がでるのは痔によることが多いのですが、ご自分で判断するのは危険です。一度受診をおすすめします。
その他大腸カメラでわかる病気としては、虚血性腸炎(下血・腹痛・発熱)、炎症性腸疾患(下痢・腹痛)、大腸憩室(発熱・腹痛・下血)などもあります。
当院の特徴
- ご希望により、大腸内視鏡検査を静脈麻酔下(眠っている間)にて行っています。
検査の対象となる方
- 年齢
- 50歳以上の方は大腸がんのリスクが上昇するため、定期的な検査が推奨されます。
また、若年であっても大腸がんの家族歴がある場合は注意が必要です。 - 便に異常がある場合
- 便に血が混じっている、黒い便が出る、便秘や下痢が続くなど、便に異常がある場合には検査が必要です。
- 体重減少や貧血
- 理由がはっきりしない体重減少や、鉄欠乏性貧血がある場合、大腸に問題がある可能性が考えられます。
- 大腸がんやポリープの家族歴がある方
- 家族に大腸がんやポリープが見つかっている場合は、遺伝的なリスクが高いと考えられ、早期の検査が推奨されます。
- 治療後の方
- 大腸ポリープ切除後、大腸がん内視鏡治療後、大腸癌術後の方など
大腸カメラ検査で
見つかる病気
- 大腸ポリープ
- 大腸癌
- 大腸憩室症
- 潰瘍性大腸炎・クローン病など
鎮静剤・鎮痛剤の使用について
胃カメラも大腸カメラも、検査が安全で楽に受けられるように、医師は技術を磨きます。
しかし、どんなに上手な医師でも胃や腸の中をよく見るためにはガスを入れて膨らませなければ詳しく観察することはできません。このためどうしてもお腹が張る感じがします。
また、胃カメラでは口にたまった唾を飲み込まずに外へ出すようにします。大腸カメラではお尻から内視鏡を入れられます。
これらは苦痛だけでなく誰でも多少は恥ずかしいものです。検査の手技が上手であれば鎮静剤は必要ないと言う意見ももちろんありますが、こういった患者様の気持ちも尊重されるべきだと思います。鎮静剤、鎮痛剤を安全に、適切に使用することも医師の手技のうちとも言えます。
鎮静剤と鎮痛剤を適切に使うと、検査中はウトウトしていてもこちらから声をかければ普通にお返事ができる状態です。
そして多くの方は「知らないうちに検査が終わっていた」という感じになります。
当院では希望する患者様には、鎮静剤の使用を検討できますので遠慮せずにお申し出ください。